「メゾンキツネ ダサい」
そう検索される理由は、日本でメゾンキツネが流行った構造にあると考えています。
日本では、残念ながらロゴブランドとしてメゾンキツネは流行した。
でも、本来のメゾンキツネはライフスタイルブランドであり、服だけの存在ではなく空気感やライフスタイルに寄り添うもっと自然体に近いブランドなはず。
今回はその一過性のブームの背景を整理し、30〜40代が今どのようにメゾンキツネを選ぶべきかを解説していきます。
メゾンキツネとは何者か?

Maison Kitsunéは2002年、パリで設立されました。
創業者は元Daft Punkのマネージャーだったジルダ・ロアエック(Gildas Loaëc)と黒木理也(Masaya Kuroki)。黒木氏は日本人ですが、12歳の時に渡仏しています。フランスで出会った二人は、その後日本を訪れたことをきっかけにライフスタイルブランドの立ち上げを決め、メゾンキツネが誕生することになります。
当初は音楽レーベル「Kitsuné」からスタートし、コンピレーションアルバムで世界的に注目されました。
Kitsuné Maisonのシリーズは私も学生時代によく聴いてましたが、クラブミュージック好きな方はKitsunéといわれればこちらのコンピレーションアルバムのレーベルとしての存在の方が馴染みがあると思います。
まさに音楽、グラフィック、ファッションが一体化した世界観のブランド。Maison Kitsunéは元々、文化発信体としてのブランドだったわけです。
元を辿ると、黒木氏が日本を訪れた際にBAPEのNIGO氏による「ライフスタイルを通じたブランドの世界観の発信」に大きな影響を受けたそうです。
ブランドの多面的な発信
- 音楽レーベルKitsuné Musique
- ファッション(アパレル・アクセサリー)
- Café Kitsuné
- コラボレーション・限定商品
- メディアやイベント
これらすべてを通じてKitsunéの世界観、ライフスタイルを提案しているブランドというわけです。
日本でなぜロゴブランド化したのか?

メゾンキツネは2013年前後に日本に上陸しました。
2013年といえばまさにノームコア全盛期。appleのスティーブジョブズ氏の象徴である黒のタートルネック、リーバイス501、ニューバランス992という制服のようなスタイルは、まさにシンプルだけど上質な、究極の普通という装い。
このシンプル至上主義の時代に、小さいけれど特徴的で遊び心のあるFoxロゴがちょうど良い主張として注目されたわけです。
- シンプルなデザイン
- 小さめだけど遊び心のあるロゴ
- フレンチ感
このバランスが、日本でのブームを後押ししたといえます。
ただ、結果としてアパレルライン全体というより、「キツネ=Foxロゴ」という一過性のブームとしてブランドが消費される構造が完成してしまいました。
なぜ「ダサい」と言われるのか?
理由は明快です。
- Foxロゴを着ている人が増えすぎた(ブランドもその流行りに便乗しすぎた)
- SNSを通じて若年層ブランドとしての印象が定着した
つまりブランドそのものではなく、着られ方が画一化したのが原因だといえます。さらに、多くのアイテムがワイドシルエット絶頂の時代にもベーシックなスタイルを継続し続けたこともあり、「ロゴ以外は普通すぎる」と思われてしまったことが要因ではないかと考えています。
韓国での評価と日本での再浮上

韓国では2018年頃から、日本とは少し異なる流れでKitsunéブームが訪れました。
- ロゴだけではなく“空気感”で受け入れられる
- 韓国のカフェカルチャーと結びつき、Café Kitsunéと共にライフスタイルの提案に成功
ここでMaison Kitsunéはライフスタイルブランドとして再評価され、日本でも再度静かに定着してきています。今は流行というよりも、文化背景を理解したうえで空気感が評価される、本来のメゾンキツネの立ち位置に戻ったといえるでしょう。
今選ぶならFox Headじゃない方

今メゾンキツネを買うなら、敢えてFox Headじゃないアイテムを買うのがお勧め。さらに、ベーシックなシルエットのものでない、リラックスフィットのアイテムを選ぶのが今のキツネの着方だと思う。
今回ご紹介するのはGallery Faded Relaxed Sweatshirt。Fox Headなしの控えめなロゴだけど、今っぽい空気感のあるアイテムです。
オーバーサイズ感のあるシルエット、フェード加工でユルい雰囲気、控えめなロゴが着やすいアイテム。
着用イメージ

身長165cmの普通体型でMサイズを着用しています。



シルエットは肩がしっかり落ちてリラックス感がある。腕周りもたっぷりで通常のシルエットのモデルとは大きく異なる。

フェード感のある色味の生地。古着のような着古した印象で、「ロゴで着る」から「ムードで着る」にふさわしい一着だと思います。
ロゴもFoxロゴではないことで、詳しい人やちゃんと見ればメゾンキツネと分かるちょうど良さ。

オーバーサイズシルエットながら、着丈は比較的短く作られており、ジャケットのインナーとしても使えるよいサイズ感。
ただ、このアイテムはパリで購入したのですが、日本では未発売。同じようなリラックススタイルのスウェットなら同じようなイメージで着用ができると思いますよ。
これなんかは同じリラックスシルエットのスウェットシャツのため、同様のサイズ感で着用ができそう。
結論:Maison Kitsunéはダサくない
ダサく見えるとしたら、ロゴで選ぼうと思った場合にそうなり得る。
ブランド自体は
- 音楽発信から始まり
- カフェ展開や文化的背景を持ち
- パリと東京を横断するライフスタイルブランド
背景を知ったうえで、流行りのアイテムとして買うのではなく、ライフスタイルとして且つ今のシルエットを取り入れたアイテムを選ぶことをお勧めしたいと思います。


それでは、また。












