「モバイルバッテリー、充電器、ケーブル。外出のたびに3つ持つのが地味に面倒」。そんな不満を、1台でまとめて解決しようとしているのが今回の PHYSCE 3-in-1 モバイルバッテリー 10K です。
コンセント一体型、ケーブル内蔵、アルミボディ、そして光るインジケーターまで備えた、かなり欲張りな1台。
以前レビューした Anker 733 Power Bankとも比べながら、どんな人に向いているのかを整理していきます。

まずは結論
PHYSCE 3-in-1 モバイルバッテリー 10K は、荷物を減らしつつ、持っていて気分が上がるバッテリーが欲しい人に向いた1台です。
モバイルバッテリー・充電器・ケーブルを1台に集約し、アルミだわ光るわで、見た目もガジェット好きの所有欲をくすぐるデザイン。重さは約320gなので、軽さを求める人にはもっとよい選択肢があると思う。

- バッテリー・充電器・ケーブルが1台に集約され、持ち物が減る
- アルミボディで、見た目も質感もガジェット好きに刺さる
- バッテリーの劣化具合まで色で分かる、独自のライト表示
- 公式サイト購入なら3年保証、日本メーカーのサポート付き
- 約320gと、10,000mAhクラスでは軽くない
- 定価は¥13,610とかなりお高い
開封・付属品

箱の中身はとてもシンプルです。本体と取扱説明書のみ(説明書は紛失、、、)。ケーブルも充電器も本体に内蔵されているので、付属品が少ないのは当然ですが、その分すっきりしています。
外観・デザイン

アルミの質感とカラー

筐体には航空機グレードのアルミ合金が使われています。カラーは3色展開ですが、今回レビューしたカラーはスターライトシルバーです。アルミ製品ってガジェット好きとして結構ワクワクする見た目。本製品もアルミの本体が美しいです。

裏面のデザインも素敵。なんかRIMOWAのアルミスーツケースみたい!
サイズ感

サイズは約120×52×31mm、重さは約320gです。横幅が約52mmと細身なので、私が普段使っていたAnker 733 Power Bankと比較して手に持ちやすいシルエット。

Anker 733 Power Bankと比べると長さはやや長め。

厚みはほぼ一緒です。
光るインジケーター

この製品のいちばん目を引くのが、RGBライトによるインジケーターです。バッテリー残量や充電状態、モードの状態を、ライトの色と点灯数で知らせてくれます。
スペック
| 本体 | |
|---|---|
| 製品名 | physce Eco RGB 3-in-1 Power Bank 10K |
| 型番 | F110KUS |
| サイズ | 約 120 × 52 × 31mm |
| 重さ | 約 320g |
| 筐体 | 航空機グレードのアルミ合金SABIC製 LEXAN 940(UL 94 V-0) |
| バッテリー | |
| 電力量 | 36Wh4,800mAh・7.38V |
| 容量表記 | セル合計 9,600mAh定格 5,800mAh(5V=3A) |
| セル | LG製 車載グレード(2セル構成) |
| 充放電サイクル | 1,000回以上 |
| 使用温度 | −24 〜 55℃ |
| 入出力 | |
| ポート | USB-C × 1+ USB-C 一体型ケーブル × 1 |
| 最大出力 (バッテリー使用時) | 30W |
| 最大出力 (コンセント使用時) | 30W(100〜130V) / 40W(200〜240V) |
| 本体の充電(入力) | 最大 27W |
| 2ポート同時出力 | 最大 15W |
| 安全・保証 | |
| 安全 | PSE適合 |
| 保証 | 3年公式サイトで購入した場合 |
公式サイトおよび本体ラベルの記載に基づく。40Wは AC 200–240V 入力時のみ。
「3-in-1」の中身を整理してみる
タイトルにある「3-in-1」とは、次の3役のことです。これまで使っていたAnker 733 Power Bankに充電ケーブルが一体化された、というのが分かりやすい。
- モバイルバッテリー:約10,000mAhクラス(36Wh)
- 急速充電器:折りたたみ式のACプラグでコンセントに直挿し
- 充電ケーブル:編み込み式のUSB-Cケーブルが本体に一体化
折りたたみ式のACプラグ

コンセントに直接挿せば、そのまま充電器として使えます。
充電器とモバイルバッテリーを2個持ち歩く習慣がないので、コンセントがある環境では充電器としてPCなどを充電し、外出時にはモバイルバッテリーとして使える、というのが私にとっては必須の機能です。
内蔵ケーブル

本体に編み込み式のUSB-Cケーブルが一体化されています。ケーブルを持ち歩かなくてもいざという時に充電できることが、最大のメリットです。
ケーブルの長さは最低限、という感じ。とは言え、バッグに本体を閉まってケーブルだけ出してスマホに繋ぐ、という使い方をしない限りは必要十分。

普段はケーブルは本体のここに収納されています。

ほかにもUSB-Cポートが1つあり、ケーブルと合わせて2台に同時給電できます(同時使用時は合計最大15W)。
安心して使える?認証と安全面

モバイルバッテリーは、安全面が気になる製品です。本体ラベルの記載と、公式の説明を整理します。
認証・表示PSEマーク
丸型と菱形の2種類が、「FaceSec Japan株式会社」の届出事業者名入りで記載されています。日本で販売・使用するための法的な要件です。丸型は「特定電気用品以外」で、リチウムイオン蓄電池(モバイルバッテリー)に表示されます。ひし形は「特定電気用品」で、ACアダプターやバッテリー充電器などに表示され、国に登録した検査機関での適合性検査が必要です。
モバイルバッテリーは2019年2月から、丸型PSEの表示が義務付けられています。本製品は、バッテリー部分の丸型と、コンセントに挿す充電器部分と考えられるひし形の両方が表示されています。
公式サイトに記載された安全面の仕様
- 筐体に難燃性ポリカーボネート(SABIC製LEXAN 940、UL 94 V-0)を採用
- LG製の車載グレードセルを使用
- 充放電サイクル1,000回以上
- 使用可能温度:−24℃〜55℃
飛行機の機内に持ち込める?

私は仕事で飛行機に乗る機会がめちゃくちゃ多く、飛行機への持ち込みは必須。
その点、この本体の電力量は36Whです。航空機への持ち込み制限は100Whを超えるものが対象なので、この範囲に収まっています。ただし、機内での使用ルールは航空会社ごとに異なります。利用する前に、各社の規定を確認してください。
BatteryEcoモードとライト表示
PHYSCE 3-in-1 モバイルバッテリー 10Kの個性的で最大の特徴が、光るインジケーターと「BatteryEcoモード」です。
バッテリーの状態を色で確認
充電していない状態でボタンを短く押すと、4つのライトが順番に点灯したあと、バッテリーヘルスが色で表示されます。
- 緑:80%以上
- 黄:61〜79%
- 赤:60%以下
普通のバッテリーでは、残量は分かっても、劣化具合は分かりません。「そろそろ買い替えどき」が目で分かるのは、地味にうれしい機能です。
残量表示

モバイルバッテリーとしての残量は、4段階のインジケーターで確認できます。
- 4ライト:76〜100%
- 3ライト:51〜75%
- 2ライト:26〜50%
- 1ライト:1〜25%
BatteryEcoモードとは

ボタンを約3秒長押しすると、通常の急速充電モードと「BatteryEcoモード」を切り替えられます。
BatteryEcoモードを有効にすると、各ポートの入出力が最大約5Wに抑えられます。充電速度を落とすことでバッテリーへの負荷を減らし、モバイルバッテリーがヘタりにくくする機能です。
急ぎの充電は通常モードで、時間に余裕があるときはEcoモードを使うことで、長く本機を使い続けることができるのでしょう。
使ってみた印象
荷物が減るお手軽さ
充電器、モバイルバッテリー、ケーブルの3点セットが必要な環境の場合、これ1台で事足りるのは便利!
Anker 733 Power Bankの場合もケーブルは追加で持ち歩く必要があったので、より一層便利になったのは間違いない。

ただ一方で、PCの充電器として使おうとすると内蔵のケーブルが短いので結局ケーブルは持ち歩く必要がある点は注意。
デザインの良さ

アルミの本体とインジケーターのライトの組み合わせはすごくよいと思う。ガジェット好きでこの組み合わせが嫌いな人はいない(はず)!
ただ、あえて言うとライトのカラー、デザインはもっと洗練された感じに出来たんじゃないかなぁ、とも思う。

でもこれまでのモバイルバッテリーには無いデザインは評価したいです。Nothing Phone(3)との組み合わせも素敵。
気になった点
約320gの重さ
10,000mAhクラスのバッテリーとしては、軽いとは言えません。充電器とケーブルを内蔵している分の重さではあるのですが、モバイルバッテリーとしての使い方を重視する方にとってはかなり重いと感じるかも。
私の場合、Anker 733 Power Bankと同程度の重さなので気にはなりません。
2台同時給電は最大15W
ケーブルとポートで2台同時に給電できますが、最大15Wになります。1台ずつなら最大30Wで使えるので、同時使用が多い人は注意が必要です。
とは言え、スマホの充電も最大出力はどうせスマホ側の制約で出ないものがほとんど。スマホとイヤフォンを同時に充電する、とかの一般的な用途ではそれほど影響はないです。
価格
PHYSCE 3-in-1 モバイルバッテリー 10Kの定価は¥13,610。Anker Power Bank (10000mAh, Fusion, Built-In USB-C ケーブル) が思いっきり用途としては競合しそうですが、こちらは定価¥8,990です。
機能的にはほぼ同スペック、価格差はほとんどデザインで評価する感じになります。
見た目に差額分を払う価値があると感じるか、ここは評価が分かれそうです。
どんな人におすすめか
おすすめな人
- 出張や旅行で、充電まわりの荷物を減らしたい人
- ケーブルを忘れがちな人
- 持っていて気分が上がる、デザイン性の高いバッテリーが欲しい人
- バッテリーを長く使うために、劣化具合を確認したい人
向いていない人
- 軽さを重視する人
- 高出力でノートPCを急速充電したい人(出力は最大30W。40Wはコンセント使用時のみで、200V環境が前提)
- 価格を最優先する人
まとめ
PHYSCE 3-in-1 モバイルバッテリー 10K は、「バッテリー・充電器・ケーブルを1台にまとめる」というコンセプトを、アルミボディと光るライトで「持ちたくなるガジェット」に仕上げた製品です。
数字だけを見ると、軽さや出力で上回る製品はあります。ただ、荷物を減らしたい、見た目も妥協したくない、というこだわりのある人には、選ぶ理由のある1台だと思います。
私個人としては、インジケーターのデザインをもう少し見直してくれたら評価は上がると思います。とは言え、3-in-1はシンプルに便利なので常用する予定です。
それでは、また。















