クリップ/イヤーカフ型のオープンイヤー型ワイヤレスイヤホンが増える中、5,000円以下のインパクトある価格で登場した TRUEFREE Clip C10。オープンイヤー型のイヤホンは先日 SOUNDPEATS Clip1をレビューしたばかりです。
メーカー様にも許可をいただきましたので、SOUNDPEATS Clip1との比較という観点で、実機を使って実力をじっくり検証しました。


- オープンイヤー型でながら聴きに十分な音質
- 5,000円以下という圧倒的コスパ
- オープン型&イヤーカフデザインで着用ストレスがない
- 高価格帯のオープンイヤーと比べると流石に音質は物足りない
- 音漏れは結構するので使う場所は選ぶ
- 装着/脱着検知機能
同梱物

イヤホン本体、ケース、USBケーブル、ユーザーガイドが同梱されています。
最近のイヤホンは特にマニュアルを見なくても問題なくセットアップできます。本体のUSB Type-C端子の横に小さなボタンがあるので、そこを長押ししてBluetoothを接続すれば問題なく利用できます。
Clip C10の主な仕様
- ドライバー:12 mm デュアルマグネット ダイナミックドライバー
- 独自補正 / 音質機能:ダイナミックEQ(自動音質最適化)
- コーデック:SBC / AAC
- ハイレゾ認証:無し
- Bluetooth:Bluetooth 5.4
- マルチポイント:対応
- 再生時間(公称):イヤホン単体:約 8 時間 ケース併用:最大 約 28 時間
- 急速充電:対応(公称:10分充電で約 1.5 時間 再生)
- 充電端子:Type-C
- 低遅延(ゲームモード):あり( 60 ms 低遅延)
- マイク / 通話機能:マイク(片側1基)+AI-ENC(ノイズ処理)
- 防水性能:IPX5
- 重量:片側 約 5.1 g
- その他機能:左右チャンネル自動認識、ムービーモード
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実際に使ってみてのClip C10の評価

装着感
Clip C10 の印象でまず際立つのは、その軽さとフィット感です。片耳約5.1 gという軽量仕様により、眼鏡やマスクとの併用もストレスが少なく、長時間装着でも疲れにくい点が大きな魅力です。
イヤーフックに柔らかいTPU素材が使われ、耳の縁に沿うようにフィットし、ズレにくい設計です。筋トレ中やランニング中にも使用しましたが、特段外れる心配はなさそうです。
音質・音の印象
Clip C10 は 12 mm デュアルマグネットドライバーを搭載しており、「開放型でも低域を補強する設計」が謳われています。
実際に聴いてみると、オープンイヤー型としては十分なレベルの音質です。ダイナミックEQは必須でオンにするべきで、この設定によってかなり低域にも迫力が出て十分に音楽を楽しめる水準になります。
ただ、5,000円以下のイヤホンということで、どうしても薄い膜が張ったような少しこもった音質ではあります。とはいえ、オープンイヤー型のイヤホンとしては十分満足できる音質です。
Masa過度な期待さえしなければ利用時のギャップは少ないと思います。
通話・マイク性能
Clip C10 の通話性能も実用的です。メーカー表記には AI-ENC(ノイズ処理)やデュアル接続(マルチポイント)などがあります。
一方で、騒音環境でのテストでは外部の音が入るため、騒がしい環境でのマイク利用は厳しい可能性があります。
無音状態での使用時
裏側で音楽が流れた状態での使用時
ご参考まで、ほかのイヤホンでマイクテストをした記事はこちらです。


低遅延・ゲームモード
Clip C10 は「ゲームモード(60ms 低遅延)」を搭載しており、動画視聴やカジュアルゲーム用途でも遅延を感じず快適にゲームを楽しめました!スマホで映画を観る/YouTubeを流す用途には十分実用的です。
ただし、本格的にFPS等を楽しみたいとなると、やはり音場感が足りないので、よりゲーミングに特化したモデルを検討することをお勧めしたいと思います。
バッテリー・充電
公称値ではイヤホン単体8時間、ケース併用で最大28時間という仕様。実使用でも1〜2日間の通勤・日常利用には十分な持ちを実感できました。急速充電(10分で約1.5時間再生)にも対応しており、出掛けに少しだけ充電しておける安心感があります。
ただし、実使用では本体、ケースともに公称値よりも体感では少しバッテリーの減りは早い印象。
その他
音漏れは結構する
オープンイヤー型の宿命ではあるのですが、SOUNDPEATS Clip1と比較するとかなり音漏れが目立ちます。静かな環境では少し使いにくいと言わざるを得ないです。
Bluetoothの接続がかなり早い
本体から取り出して耳に装着してからのデバイスとの接続が相当早いです。急いでWEB会議に参加するときなど、この接続のタイムラグがストレスだったりするのですが、この接続の速さはかなり重宝します。日々の利用でもストレスが溜まりにくいでしょう。
体感ではSOUNDPEATS Clip1の半分くらいの時間で接続できるような印象です。
TRUEFREE Clip C10 vs SOUNDPEATS Clip1 比較まとめ

以下、TRUEFREE Clip C10 と SOUNDPEATS Clip1について比較したいと思います。
| 項目 | TRUEFREE Clip C10 | SOUNDPEATS Clip1 |
|---|---|---|
| ドライバー | 12 mm デュアルマグネット | チタンPVDコーティング12mm デュアルマグネット ダイナミックドライバー |
| コーデック | AAC / SBC | LDAC / AAC / SBC |
| 再生時間(ケース込) | 約28時間 | 約40時間 |
| 重量(片耳) | 約5.1g | 約5g |
| 操作方式 | 物理ボタン | タッチ式 |
| ゲームモード | 60ms 低遅延対応 | 低遅延モードあり(数値不明) |
| 左右チャンネル自動認識機能 | 〇 | 〇 |
| 装着/脱着検知 | × | 〇 |
| 価格 | 約4,680円 | 約9,980円 |

装着感
正直装着感についてはさほど大差がないです。TRUEFREE Clip C10の方が若干フィット感、圧迫感が強いかな?という程度で、比較しないとわからない差です。
音質・音の印象
どちらもオープンイヤー型としては十分な音質ではあるのですが、比較してしまうとやはりSOUNDPEATS Clip1に軍配が上がります。
低音の迫力はTRUEFREE Clip C10も十分頑張っている(ダイナミックEQオン必須)のですが、音の広がりの良さやクリアな聴き心地はどうしても劣ってしまい、こもり感がある印象です。
ただ、とはいえ価格的にはTRUEFREE Clip C10が半額近く安く、且つ5,000円以下なので、Clip1との比較という観点を除けば全く文句ない音質ではあります。
その他
TRUEFREE Clip C10に頑張ってほしかった機能で、装着/脱着検知機能が付いていないのが残念でした。とっさに外した時に音楽が自動で止まってくれるのはやはり便利。このタイミングの製品でこの機能を外したのは勿体なかったと思います。
また、左右チャンネル自動認識機能が付いているのですが、SOUNDPEATS Clip1と比べるとかなり認識精度が低いです。また、ケースに一度入れないと左右識別が働かない点もClip1に比べると劣る機能ではあります。
Masaこのあたりの付加価値機能は高価格モデルであれば当たり前に付いているものの、この価格帯で贅沢言ったらだめだよね、と思えるラインではあります。
まとめ:TRUEFREE Clip C10は「高コスパなオープンイヤー型イヤホン」

Clip C10 は「日常使いに最適化されたイヤーカフ型ワイヤレスイヤホン」として、非常にバランスが取れていると感じました。
特に「耳を塞がない快適さ」「軽量構造」というイヤーカフ型イヤホンの良さをコスパ良く実感できるモデルだと思います。
一方で、「低域重視・ハイレゾ音源活用・静寂環境での没入感」などを重視するなら、Clip1 の方が強いです。
この価格なら間違いなく買いな製品ではあるのですが、あと+5,000円を出すとSOUNDPEATS Clip1が買えるので、この金額差を大きいと感じるかどうかが選択の決め手になります。
資金的に余裕がある層はSOUNDPEATSを選択した方が満足感は高いと思います。ただ、Clip1の約半額で手に入るという点では、学生や若い世代の方、お小遣い制のサラリーマンが選ぶオープンイヤーとして、良い選択肢になるでしょう。
Masa特に何を買うにも値上がりしている昨今、挑戦的な価格で勝負しようとしているTRUEFREEはすごく応援したいブランドだと思いました。
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それでは、また。






















